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ロングセラーである理由と自社工場品のこだわり

タイル研究室

4月に2022年度新総合カタログを発刊し、前回と前々回のタイル研究室では当社ブランド別に国内外の新製品をピックアップしご紹介いたしました。
今回のタイル研究室では少し視点を変え、時代を超えて人気のあるロングセラー製品をご紹介したいと思います。
タイルのトレンドは移り変わりが早く、その分廃番の頻度が高いのが実情です。
そんな中長い期間人気を維持してきた製品もあります。

今回ご紹介するのは弊社・自社工場で生産しているロングセラー製品「QF クイーンフロアー」です。

クイーンフロアーは1987年の発売以来35年間が経過しましたが、現在も当社の中でシリーズ出荷数NO.1を維持し続けている外床タイルです。
なぜこれ程長きにわたり人気を持続することが出来たのか、その理由を
 ①意匠面
 ②機能面
 ③製品スペック面

から検証していきたいと思います。

①意匠面 原料にこだわった御影石調の意匠

御影石調の色調・テクスチャー

スロープタイルの凹凸面状

クイーンフロアーは「天然御影石調タイル」。
発売以来色合いの修正や厚みを薄くするなど、時代に合わせたマイナーチェンジを繰り返し現在に至ります。

意匠上の特徴は「斑点」で、仕様は無釉・フルボディ。
原料にこだわり、きめ細やかな斑点の再現性は自然から取り上げたような色合いとテクスチャーです。
また、汚れが溜まりにくい緩やかな石面と、防汚加工「クリンコート」の絶妙な組合わせにより清掃性の向上を実現しています。

無釉・フルボディであることの利点は、天然石同様にタイルの小口(側面)、裏面に至るまで同一の色である為、施釉品と比較して経年変化による欠けや摩耗が生じた場合でも目立ちにくく、意匠への影響が軽微であることが挙げられます。

この意匠を再現する為、原料には自社製調合坏土(練り込みバリカキ坏土)2~4色に骨材をミックスして、クイーンフロアー全品目で実に11種類もの色土を使用しています。
原料にこだわり、土づくりから一貫したタイル製造を行っている自社工場だからこそ、オリジナリティと他にはない価値を生み出すことが出来ました。

ナチュラルな色合いはデザインを妨げることなく、戸建住宅・集合住宅・店舗商業施設・学校・病院など、ありとあらゆる種類の建築デザインに対してフィットする汎用性の高い万能な製品である、というご評価を頂いています。

②機能面 防汚技術「クリンコート」

クイーンフロアーは当社の防汚技術である「クリンコート」を標準仕様としています。

クリンコートとは、表面のミクロレベルの細かい凹部を特殊な無機質の材料でコーティングする技術のことで、滑り抵抗を大きく低下させることなく、表面を滑らかにし汚れが凹部に入り込みにくい効果があります。

外部の床に使用するタイルを選ぶ際、汚れが落ちやすいという点はアドバンテージになります。

どのような建材でも汚れが付かないということはありませんが、長い年月の中で日々のお手入れが少しでも簡単である、というのは選択の際の重要なポイントではないでしょうか。

③製品スペック面 様々なシーンにフィットする豊富な形状バリエーション

万能なクイーンフロアーですが、エントランスでご使用頂くケースが多く、平物の形状数だけでなく階段を綺麗に納める「段鼻」と言われる役物が充実していることも特徴の1つです。

公共建築でご使用頂く場合も想定し、安全性を考慮したスロープ用タイル(100角、150角)もラインナップしています。
この形状ラインナップの多さも、クイーンフロアーが「汎用性の高い万能な製品」というイメージをより一層強くしているのではないでしょうか。

また、滑り抵抗値(CSR・CSRB)の観点で最もデリケートな部位である「プールサイド床」や「大浴場床」でも使用可能で、このことは滑りに対しても安全であると言えると思います。

■クイーンフロアーの施工事例

■環境と人に優しいサステナブルなクイーンフロアー

現在のタイル市場では、海外品を中心とした600角以上の「大判タイル」がトレンドの中心にありますが、現代社会の住宅事情では玄関に大きな面積を割けないケースが多いようです。
大判タイルは見栄えも良く、種類も豊富で選択肢に事欠くことはありませんが、小寸のタイルと比べて割付が難しく、どうしても端部に切物(きりもの)加工が増えます。
切物を有効に活用出来る場合は良いのですが、使用できない切れ端は廃棄するしかありません。

例えばクイーンフロアー100角のような寸法のタイルであれば施工事例のように割付け易く、切物の量も大判タイルと比較すると少量で済み廃棄量が減ります。
海外品にはない階段用の役物を使用することで納まりも綺麗になります。

危険を伴うスロープ部にはスロープ用タイルを使用することで、デザイン性を損なうことなく安全な暮らしを確保することが出来ます。

またクイーンフロアーはリサイクル原料を利用した「グリーン購入法適合製品」でもあります。

これらのことからクイーンフロアーは、「環境に優しく安全なタイル=サステナブルなタイル」と言うことが出来るのではないでしょうか。

昨今SDGsやサステナブルというキーワードが、国内はもちろんのこと世界中で注目を集めており、改めてこれらの観点から見てみると、ロングセラーでありながら今の時代に合った製品であると言えます。

 

少し長くなりましたが、クイーンフロアーのロングセラーの理由をご理解いただけましたでしょうか。
世の中には多くの種類のタイルが流通しており、ご使用頂く環境や目的により選択肢は無数にあります。

もしタイルを選択する時に迷うことがありましたら、30余年の実績があり、万能でサステナブルなクイーンフロアーをお使い頂ければ幸いです。

© DANTO TILE CO.,LTD.
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