御影石の本場といえる欧州では、エントランスやロビーなどの共用部はもちろんの事、客室でも御影石を用いたホテルが多くみられます。
そんな欧州のホテルで、最近御影石の代わりにタイルを用いるホテルも増えてきました。
背景には
・大型化
・薄型化
・デザインの洗練
主に上記3つが挙げられます。
今回はこの3つのテーマに沿って秘密に迫りたいと思います。
大型化
「大型化」は文字通りタイルそのものが大きくなったことです。
昔は100角や300角が主流の大きさでしたが、
製造技術の向上により600X300角や600角、ついには1200X600角以上の大きなタイルの製造が可能になりました。
薄型化
「薄型化」も文字通りタイルの厚みが薄くなったことです。
数多くのタイルの厚さは10mmがスタンダードですが、製造技術の向上で10mmよりも薄いタイルが近年数多く開発されています。
なかには5mmと薄さの限界に挑戦したタイルもあります。
薄型化することにより、重量が軽くなり施工面でも有利になります。
デザインの洗練
「デザインの洗練」はタイルに施すプリント技術の向上によるものです。
かつて、タイルの色は単色のみでした。
しかし技術が発達したことで、御影石、大理石をはじめとする各種の天然石の表情から、レンガ、テラコッタ、木目調、アンティーク調、セメント調まで多彩なデザインの製品が生み出されています。
タイル・セラミック用のデジタルプリンターは2005年頃より普及しました。
意外と近年生み出された技術なんですね。
目的は、外壁や床用の建材のみの使用用途のみのタイルの可能性を拡大するためでした。
デジタルインクジェットプリンタは、タイルをひとつのデザインとして世界に広めるきっかけになりました。
自然な木目調、石目調、被写体などを忠実に再現できるエフェクトインクを用いた独特な技術、あらゆるデザインを実現する色彩の安定性、プリントの均一性、これらは、環境に配慮した持続可能なエコ設計です。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
本物の御影石にしかみえないタイルには
・大型化
・薄型化
・デザインの洗練
という秘密があったんですね。
今後もタイルの技術革新には目が離せませんね。