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ミラノデザインウィーク(ミラノサローネ)2024

タイル研究室

こんにちは。ダントータイルのタイル研究室です。

今回のタイル研究室では、イタリアで毎年4月に開催される「ミラノデザインウィーク」についてお話ししたいと思います。
当社も昨年に続き新ブランドを出展いたしましたので、そちらについてもご紹介もさせていただきます。ぜひ最後までお読みください。

ミラノデザインウィークとは?

ミラノデザインウィークは、毎年4月にイタリアのミラノで開催される世界最大級のデザイン、家具、ライフスタイルのイベントです。この期間中、ミラノの街中がデザインで染まり、世界中から約100万人の人々が集まります。

具体的には、ミラノデザインウィークは以下の2つの主要な要素から成り立っています。

ミラノサローネ(Salone del Mobile.Milano)

ミラノサローネは、ロー・フィエラミラノ(Fiera Milano, Rho)で開催される国際家具見本市です。

1961年、イタリア家具やインテリア小物の輸出を促進するために誕生。
1965年、大手家具部門の企業が初めてひとつの商用展示スペースに集結。出展者がそれぞれのブースで差をつけようと意識し始めたため、盛り上がりを見せるようになりました。建築・デザイン誌『ドムス』が初めてミラノサローネを記事に取り上げたのもこの年です。
1967年より「国際」家具見本市が始まり、隔年開催見本市も増え、巨大見本市「iSaloni(イ・サローニ、複数の見本市の意)」へと成長していきます。
1998年から「SaloneSatellite(サローネサテリテ)」と呼ばれる、事前審査を通過した若手デザイナーによる自主展示会場が設けられ、以降ユニークで意欲的なデザイナーの登竜門的存在となっています。

見本市会場はFiera(フィエラ)と呼ばれており、現在はミラノ郊外のロー市にあるRho Fiera Milano(ロー・フィエラミラノ)で開催されています。
6日間の会期で来場者は30万人以上。
運営団体はFederlegno Arredo Eventi spa(イタリア家具工業イベント会社)。

イタリアデザイン界の巨匠や国際的なラグジュアリーインテリアブランドが出展し、最新の家具やインテリアトレンドを披露します。

フォーリサローネ(Fuorisalone)

ミラノサローネと同時期に市内各所で開催されるデザイン展です。

ミラノサローネに集まる関係者を目当てに始まったと言われており、門前町のようなものでしょうか。
これらを総称してFuori Salone(フォーリサローネ、サローネの外の意)と呼びます。
1993年にはオランダのドローグデザインがフォーリサローネに出展し話題を集めました。

フォーリサローネはミラノ市内至るところで開催されています。
展示が集中しているのは、ミラノ中心街のブレラ地区、旧見本市会場とも近いトリエンナーレ、『INTERNI』誌がコーディネートするミラノ大学、運河地区に隣接するトルトーナ地区、10 corso somoやファブリカ・デル・ヴァポーレがあるガリバルディ駅周辺、2010年に始まったランブラーテ駅周辺のヴェントゥーラ・ランブラーテなど。他にも市内の様々な場所が期間限定の展示空間になります。

先端技術を活用した実験的な試みや、グローバル企業のブランディング・マーケティングの場としても知られています。
フォーリサローネは、ミラノ中央駅鉄道高架下や市内のさまざまな場所で行われ、世界中から注目を集めています。

ミラノデザインウィークは、デザイン業界のプロフェッショナルや愛好家が集まり、革新的なアイデアや製品を共有し、デザインの発展に寄与しています。

第62回 ミラノサローネ国際家具見本市

第62回ミラノサローネは2024年4月16日から21日まで開催され、来場者数は361,417人、うち海外から54.3%。35カ国から1,950の出展(サローネサテリテ参加デザイナー含む)がありました。

この来場者数は2023年比17.1%増という記録的な数字となったとのことです。

業界関係者数も26.8%増とのことですが、65.8%が国外からの来場者です。
中国が13.9%と最も多く、次いでドイツ(5.1%)、スペイン(5.0%)、ブラジル(4.9%)、フランス(4.4%)、アメリカ(3.9%)、ポーランド(3.6%)となっており、日本は2.0%となっています。

また、アメリカ、インド、アラブ首長国連邦、イギリス、フランス、サウジアラビアから多数の代表団が参加したおかげで、新たなビジネスチャンスが生まれたと評されています。

ダントーが出展した新ブランド「Alternative Artefacts Danto(オルタナティブ・アーティファクツ・ダントー)」

2023年開催のミラノデザインウィークでプレ出展した当社の新たなタイルブランド「Alternative Artefacts Danto(略称:A.a. Danto)」を、2024ミラノデザインウィークで正式に発表しました。

淡路島で約140年前から続く、日本で最も古い工業タイルメーカーの一つである当社。
「Alternative Artefacts Danto」は、Teruhiro Yanagihara Studioによるクリエイティブ・ディレクションのもと、従来のタイルの形や用途にとらわれることなく、素材としてのタイルの可能性を探るプロジェクトです。

世界で活躍する建築家やデザイナーをコラボレーターとして招き、新たな視点からタイルづくりに取り組んでいます。

TERUHIRO YANAGIHARA STUDIO(TYS)の柳原照弘氏

今回、5VIE地区にある数百年前に建てられたBertaを舞台に、過去から未来へ、暮らしの中におけるタイルの可能性を提案する「Archaeology of Tiles」と題したインスタレーションを披露しました。

展示では、Teruhiro Yanagihara Studio、そして「Alternative Artefacts Danto」の最初の海外コラボレーターであるインディア・マダヴィがデザインしたコレクションが初披露、淡路島でつくられていた19世紀の珉平焼やタイルなどの展示を通し、ダントーが重ねてきた歴史を振り返りました。

おかげさまで当社の展示会場にも多くの方が来場されました。

Alternative Artefacts Danto
Alternative Artefacts Danto is a dialogue between tiles and contemporary design. It is the latest creative venture by Danto, one of Japan’s oldest mass producer...

まとめ

ミラノデザインウィークは、デザイン、家具、ライフスタイルをテーマにした世界最大級のイベントで、毎年4月にミラノで開催されます。
デザイン業界のプロフェッショナルや愛好家が集まり、革新的なアイデアや製品を共有し、デザインの発展に寄与する場として、非常に重要な役割を果たしています。
2024年の第62回ミラノサローネでは、361,417人の来場者があり前年比で17.1%増と大盛況であったようです。

当社は新ブランドの「Alternative Artefacts Danto」を正式発表しました。
このブランドは、タイルの新しい可能性を探るプロジェクトで、Teruhiro Yanagihara Studioがクリエイティブ・ディレクションを務めています。
新しいコレクションに加え、ダントーの長い歴史を振り返る展示を行いました。

これからも当社は新しいブランドを通じて、伝統的なタイルの枠を超えた新しい可能性を探求し、その価値を商品と共にお届けしていきたいと考えています。

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