多種多様な内装インテリアデザインにおいて、内装壁のタイルは豊富なバリエーションがあります。
タイルは「熱に強く吸水が少ない」という機能上、水回りを含め使用用途は多岐に渡り、デザインの4大要素である「カラー(色)」、「パターン(柄)」、「フォーム(形)」、「サイズ(大きさ)」が豊富であり、幅広い範囲で活用が可能です。
インテリアデザインからみたタイルという素材にの位置づけを考えたいと思います。。
近年のタイルトレンド
近年のタイルトレンドでは、インクジェットデザインによるリアルなパターンと素材感(テラゾー)、3m×1mに見られる薄型大判、タイル×異素材(ガラス・金属・天然石)で組み合わせられたモザイクタイル、リデザインにより再度注目を集めたサブウェイタイルなどが上げられます。普遍的に愛され続けているモノは存在しますが、先にあげたトレンド品においては、インテリアデザインのそれに起因するものが大きいと考えられます。
2020年のインテリアデザイントレンドは?
2020年のインテリアデザイントレンドについて簡単にふれてみましょう。
今年は「サステナブル」「リサイクラブル」「自然」といった環境配慮がベーストレンドにあるようです。
カラーについては、
< Classic Blue (クラシックブルー)>( パントン・カラー・オブ・ザ・イヤー 2020 )
< ファースト・ライト2102-70>(ベンジャミンムーア カラー・オブ・ザ・イヤー 2020)
<ヒューマンレッド Human Red>( 一般社団法人 日本流行色協会 )
<グリーン>、<ニュートラルカラー>、<ゴールド>といったところが注目となるようです。
パターンでは”ジオメトリック(幾何学模様)”、”ボタニカル(植物)模様”といったものが注目となるようです。
素材としては、”ベルベット”、”ラタン(籐)”etc、形は、ナチュラルな曲線を描いた「曲線美」がキーワードとなっているようです。
これまでの、ニュートラルでシンプルかつ無機質なスタイルから一転、高級感・素材感のあるナチュラルで有機質なデザインが特徴なようです。
タイルという素材
タイルはもともと「土と火」を原料とする自然素材です。
これは 2020年のインテリアトレンドのベースとされている環境配慮の視点にマッチしています。
さらに、もともと小さな形状の集合体が基本構成となる為、その組み合わせやインクジェット加飾による柄、質感を出すことによりベストな素材の一つと言えるでしょう。
内装壁の構成要素である仕上げ材の中で、豊富なカラー、パターン、フォーム、サイズをもつタイルは、「焼き物」そして「土もの」という自然素材でありながら、多種多様に変化させられる工業製品という二面性をもちます。
今後も変わりゆくトレンドに対応する為に抑えておくべき素材といえるのではないでしょうか。