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タイルの材質は?磁器質、せっ器質、陶器質の特徴をメーカーの視点で解説します

タイル研究室

こんにちは。ダントータイルのタイル研究室です。

今回の記事ではタイルの材質についてお話ししたいと思います。

タイルの材質は、大きく分けて磁器質、せっ器質、陶器質の3種類に分類されます。

かつてのJIS規格では、吸水率に基づいて磁器質、せっ器質、陶器質が厳密に分類されていました。しかし、2008年のJIS改正により、吸水率の区分がⅠ類、Ⅱ類、Ⅲ類へと変更され、従来の磁器質、せっ器質、陶器質との対応関係が明確ではなくなりました。

とはいえ、建築業界やタイル業界では、磁器質、せっ器質、陶器質という呼び名が慣習的に使用されており、一般的に理解しやすい分類として定着しています。

タイルの材質の解説

磁器質タイルについて

磁器質タイルは、高温で焼き固められた非常に硬くて緻密なタイルです。石英や長石などを主原料とし、1200℃以上の高温で焼成することで、非常に硬く耐久性の高いタイルになります。現在のJIS規格ではⅠ類(吸水率3%以下)に近いものになります。

特徴

高い強度: 非常に硬いため、摩耗や衝撃に強く、長期間にわたって美しい状態を保てます。

低い吸水率: 水をほとんど吸わないため、水回りや外壁など、湿気や水にさらされる場所でも安心して使用できます。

耐凍害性: 水を吸いにくいので、凍結融解を繰り返しても割れにくく、寒冷地でも使用可能です。*耐凍害性は凍結融解試験での評価が必要。

耐薬品性: 酸やアルカリなど、化学薬品に対する耐性も高いため、汚れが付きにくくお手入れが簡単です。

多様なデザイン: 表面加工によって、光沢のあるもの、マットな質感のもの、凹凸のあるものなど、様々なデザインを楽しむことができます。

用途

外壁: 耐候性、耐久性が高いため、外壁材として広く使用されています。

: 耐摩耗性、耐水性が高いため、玄関、廊下、キッチン、浴室など、様々な場所に使用されます。

: 耐水性、耐薬品性が高いため、キッチンや浴室の壁材として最適です。

公共施設: 駅、病院、学校など、人が多く集まる場所でも安心して使用できます。

 せっ器質タイルについて

せっ器質タイルは、磁器質タイルと陶器質タイルの中間の性質を持つタイルです。磁器質タイルほど硬くはありませんが、陶器質タイルよりも強度があり、吸水率も低いのが特徴です。

特徴

磁器質タイルと陶器質タイルの中間の性質: 磁器質タイルほどの硬さはありませんが、陶器質タイルよりも強度があり、吸水率も低い点が特徴です。

素朴な風合い: 磁器質タイルに比べて、より自然な風合いを出すことができます。レンガ調の商品が多くラインナップされています。

用途

外壁: 耐候性、耐久性があり、自然な風合いを求められる場面で多く使用されています。

: 玄関や廊下など、比較的強度が求められる場所にも使用できます。

 陶器質タイルについて

陶器質タイルは、粘土を主原料とし、比較的低い温度で焼成されたタイルです。吸水率が高く、柔らかな風合いが特徴です。

特徴

高い吸水率: 水を吸収しやすいため、湿気の影響を受けやすいです。

柔らかい風合い: 自然な風合いを出すことができ、温かみのある空間を演出できます。

発色が良く、デザインが豊富:釉薬との相性が良く、様々な色や模様をつけることができます。

用途

内装壁: リビングや寝室など、内装壁材として広く使用されています。

キッチンや浴室の壁: 表面が滑らかで、汚れが付きにくいので、キッチンや浴室の壁材としても使用されます。

ダントータイルの材質別商品紹介

ここからはダントータイルの取り扱う商品の中から、材質別におすすめの人気商品をご紹介します。材質は3種類ですが、釉薬の有無によってもデザインは変わりますので、それぞれご紹介します。

磁器質(無釉):TPR テフラ

積層した火山灰のような面状・色ムラが特徴で、異なるサイズと厚さを組み合わせた立体感のある壁をデザインできます。

磁器質(施釉):LMB ライトマーブル

マーブル柄の大理石調のコレクションです。3Dインクジェット製法により大理石のリアルな風合いが表現されています。磁器質のため外壁にも使えるタイルです。

せっ器質(無釉):INC インカルチェ

コンクリート色を左官調の表現でデザインしたボーダータイルです。表面はローラー面でその上に泥状の粘土を手作業で塗り付けたハンドメイド仕上げです。

せっ器質(施釉):JOY ジョイフル

明るく鮮やかな色彩の13色のカラーバリエーションです。光沢のある柔らかな表面は、商業施設、住宅のインテリアのアクセントになります。

陶器質(無釉):KOT 古陶木

ラフで自然な素材感は古代の木を思わせる素朴なデザインです。陶器質でありながら素地のままの無釉仕上げという珍しい材質も特徴です。

陶器質(施釉):SUM ホワイトロード

白のベーシックな内装タイルです。アメリカやフランスの地下鉄の壁に使われていたことから、この種類のタイルは通称「サブウェイタイル」と呼ばれており、キッチン回りなどで人気です。

材質別に商品をご紹介いたしましたが、同じ材質でも必ずしもデザインが似通っているというわけではなく、逆に別の材質でも似たデザインの商品が存在することをご理解いただけたと思います。

まとめ

今回は、タイルの材質についてお話ししました。

タイルの材質は、大きく分けて磁器質、せっ器質、陶器質の3種類に分類されます。JIS規格の変更により、従来の分類とは異なる側面もありますが、建築業界では依然としてこれらの呼び名が慣習的に使用されています。

磁器質タイルは、高温で焼き固められた非常に硬くて緻密なタイルです。高い強度、低い吸水率、耐凍害性、耐薬品性などを持ち、外壁や床など幅広い用途に使用されます。
せっ器質タイルは、磁器質と陶器質の中間の性質を持ち、自然な風合いが特徴です。外壁や床など、強度と自然な見た目を両立させたい場所に適しています。
陶器質タイルは、粘土を主原料とし、比較的低い温度で焼成されたタイルです。高い吸水率と柔らかな風合いが特徴で、内装壁などに多く使用されます。

ダントータイルでは、それぞれの材質の特性を生かした様々な種類のタイルを取り扱っています。例えば、磁器質の「テフラ」は積層した火山灰のような立体感のあるデザイン、せっ器質の「インカルチェ」はコンクリート色の左官調デザインなど、個性豊かなタイルが揃っています。

タイルを選ぶ際は、使用する場所や求める雰囲気に合わせて、材質やデザインを検討することが大切です。タイルは、それぞれに特徴や機能等が異なります。使用する場所に合わせて、最適なタイルを選ぶことが大切です。

ダントータイルでは、Webサイトからカタログや無料サンプルの請求が可能です。ぜひ手に取ってご確認ください。またタイルを検索する際、最適なタイルがご不明な場合は弊社までお気軽にお問い合わせください。


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