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厨房床に使うならタイル?塩化ビニル床?

タイルの用途

料理提供をメインとする飲食店では、実際に調理を行う厨房床の素材について設計の段階で色々とお悩みになることがあると思います。

磁器質の厨房用タイルを使うべきか、コンクリート床でいいのか、それとも住宅や商業施設ではよく使われている塩化ビニル床でもいいのか。

今回はそのようなお悩みを解決する内容をお届けします!

床材の種類

磁器質タイル

石英や長石、粘土などを1200〜1350℃で焼成したタイルのこと。

緻密で硬く、吸水率1%以下でほとんど水を吸わず、耐凍害性や耐摩耗性に優れています。

塩ビタイル

ポリ塩化ビニル(塩ビ)と呼ばれる素材で作られたタイル状の床材のこと。

塩ビはプラスチックの一種で、優れた耐久性・安定性・接着性を有している他、燃えにくい素材としても知られています。

住宅建材としてもってこいな性質を持ち合わせていることから、床材や配管などに広く用いられているのです。

以下塩ビタイルを3つご紹介します!

Pタイル

塩化ビニル樹脂や炭酸カルシウムなどの原料を混ぜ、薄い板状に形成した床材のこと。

バインダー含有量が30%未満で、単層構造です。

「Pタイル」というのは、もともと建材メーカーの田島ルーフィングが販売するコンポジションタイルの商品名です。

しかし、建設現場で「Pタイル」という言葉が広く浸透したことにより、現在ではプラスチックタイル全般を「Pタイル」と呼ぶこともあります。

※バインダー:ビニル樹脂にビニル樹脂を柔らかくする為の可塑剤と加工時の劣化を防ぐ安定剤を加えたもの。

クッションタイル

不織布積層印刷発砲ビニル床シートのこと。

水回りの部分に使われていることの多い、塩化ビニル素材でクッション性のあるシート状の床材です。

CFシートとも呼ばれます。 

フロアタイル

塩化ビニル素材の床材ですが、 クッションフロアがシート状なのに対し、フロアタイルはフローリング材のようにピースに分かれています。 

バインダー含有率が30%以上の複層ビニル床タイル(ホモジニアスタイル)であることが多いです。

ピースの形は正方形または長方形で、それをパズルのように並べて貼っていきます。

フロアタイルは表面が硬くて傷つきにくく、耐久性に優れています。

土足での使用にも向いているので、店舗などでよく使われてきました。

最近は住宅、特にリフォームにおいてよく使われるようになってきています。

法律上はどうなっている?

飲食店などを出店する際参考にするのが「食品衛生法施行条例」です。

こちらは各都道府県によって定められており、

東京都の食品衛生法施行条例では

施設の床は、タイル、コンクリート等の耐水性材料を使用し、排水がよく、かつ、清掃しやすい構造であること。
と定められています。

検索サイトで「都道府県名 食品衛生施工条例」で検索すると、出店先都道府県の条例がすぐにわかりますよ!

【食品衛生法第三条第一共通事項】
○施設の床はタイル、コンクリート等耐水性材料を使用し、排水がよく、かつ、清掃しやすい構造である事。
ただし使用しない場所においては、厚板等を使用することができる。
 ○施設の内壁は、床から少なくとも1メートルまでは耐水性材料、または厚板等で腰張りし、かつ、清掃しやすい構造である事。
 ○排水のための床勾配は1/50∼1/100が適当である。

そのため、東京都で飲食店を経営する場合は厨房の床材はタイルやコンクリートを選択することになります。

Pタイル・クッションタイル・フロアタイルの素材は耐水性面でクリアが難しいためです。

厨房床でタイルを選ぶ際のポイント

抗菌性

飲食店にとって一番厄介なのが食中毒であり、その原因である大腸菌や黄色ブドウ球菌は最大の敵です。

その敵から厨房を守るため「抗菌性」は素材を選択するうえで外せない項目となります。

防滑性

バリアフリー法、正式名称「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」ガイドラインが改訂され、床のすべりについて、評価指標はJIS A 1454に定める床材の滑り性試験によって測定される滑り抵抗係数(C.S.R)を用いる。と記されました。

都道府県条例と共に、人が歩行する床面では適正な (C.S.R が求められます。

一般社団法人防滑適正推進協会(https://boukatsu.org/csr/)

水気が多かったり、油がこぼれるような環境である厨房では高い防滑性が求められます。

清掃性

毎日の厨房掃除の際は、いかに汚れが落ちやすいのかというのは重要な項目になります。

汚れが付着することによって、清潔が保たれないだけでなく悪臭の原因にもなりえます。

素材を選択する上で、掃除がしやすいというのは長期的にみて大事なことですね。

厨房床タイル

DantoTileでは、独自の開発を行い厨房向け床タイルを製品として取り扱っています。

その1つに、KCF/キッチンフロアーとCC/クリンコープ(内巾木タイル)などがあります。

厨房用床タイル
「キッチンフロアー」
内巾木タイル
「クリンコーブ」

タイルの表面に銀イオンをコーティングする「Ag+コート」で抗菌効果を発揮します。

抗菌タイルはタイル表面の細菌の増殖を抑え、衛生性を確保します。

さらに、細菌の代謝の結果、副次的に引き起こされるタイルの変性・汚れの付着・悪臭などが発生しにくくなります。

キッチンや洗面、厨房などの清潔で安心・安全な環境づくりに貢献します。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

厨房床を選ぶ際は是非参考にしてみてくださいね。

LIFE with TILE

「LIFE with TILE タイルのある暮らし」を創造するタイルメーカーのDanto Tileでは、自社製品をはじめ、天然素材の質感をそのままに再現したタイルをイタリアやスペインなど欧州から輸入しています。徹底した品質管理により、日本基準に照らし合わせた安心安全な選りすぐりの個性あふれるタイルをラインナップしています。

Danto Tile タイル研究室 ー福ラボー
© DANTO TILE CO.,LTD.
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